昨日で23歳になったみたいです. というわけで22歳からの振り返り. 義務のような趣味のようなエッセイです.

2月

卒論提出は早々に終えていたので, 全く違う研究を. 空間の協調探索をマルチエージェントでやらせるためにはどうすれば効率がいいだろうか, という問題に取り組んでいました. 情報の取得と共有の間のスピードのトレードオフに興味があったんだよね. 中旬に学会用の原稿を提出し終えて(実装辛かった), ヨーロッパへ10日間ほど旅行に. 冬に雪国に行くのはマヌケでしたね. 観察力のトレーニングも兼ねて写真とFB投稿頑張ってたらそれなりに旅行記っぽいものができてた笑.

3月

帰ってきた翌日に学会で北海道へ. 最優秀講演賞なるものをいただけて励みになりました. 北海道な方々ひたすら愉快だった. 翌日山形でスケジュール辛かったけど. あとは脳科学若手の会のワークショップに参加してたり. AlexNetを仮想脳としてリバースハックしてたんですけど, 「こんなことやったことがないから分からない」的な発言に対して, だから考えるんだよ!と強く反感をもったことはよく覚えてます. 良い経験でした. 月末は大学やリバネスの卒業式があったりしましたが, MAKERS U18のメンターをやっていたことは書いておくべきかな. メンバーに対して5日間ずっと「できるよ」って言えてたんですけど, 最後の最後に断言できなかったことが悔しかったし情けなかった. あんな思いはもうしたくない.

ヨーロッパから直で北海道だったはずがロストバゲージしたので手荷物のみで学会に参戦した.

4月

研究室の同期と授業何とろうかって話をしていて「面白いのとりたいな」ってボヤいてたら, 副専門は?という提案がなされて, その日中に担当教員に連絡を. 物理を始めました. お陰様で日々ヒィヒィしている大学院生活を送るハメに(人より取得予定単位数が遥かに多い). 5月末まで学部生に混じって電磁気を中心的にやっていたんですけど, なんとかゲージ変換までは辿り着き, ベクトル解析とかちょっとは使えるようになって良かったです. ブランク大きすぎて辛かった. 生活リズムは学部の頃と特に変わってないと思う. 研究会にお呼ばれされて会津行ったりしてた.

5月

GWはひたすら論文執筆. 卒論の内容(複数エージェントの経路計画)を補足してDARSという分散ロボットの国際会議に投げる. あんまり良い論文ではなかったと思うんだけど, 先生曰くボーダーくらいらしいのでおおらかな気持ちで待つ. 前々からやっていたVR使った自己身体認知の話もいったん論文にまとめてジャーナルに投げる. 分野違うと書き方違いすぎて頭が混乱してた. サイエンスの方が書きにくいですね… Twitterでの会話がきっかけで学科の友人と量子情報の勉強会とかもやってました.

6月

機械学習の講義が面白すぎて面白かった. どの授業も毎日のようにレポートを振らせてくるので, 二歩進んで三歩戻る日々. アレ大学院ってこんなに忙しいのか?中旬はIMRF@トロントという多感覚統合の国際会議でポスター発表. 喉が枯れた. 帰ってきたらアホみたいにレポートの山ができてました. もう一つ, iCASTというソフトコンピューティングの国際会議に2月やっていた研究を発展させて投げる. さすがに疲れたのは覚えてる.

トロントの6月は最高だった.

7月

IMRFの基調講演のベイジアンの話が面白かったので, そこら辺をサーベイしてたような. 授業は相変わらず忙しいんだけど, 4~6月に比べたら割と暇だったような.

8月

DARSはweakly acceptedでリジェクトをくらい(この表現よくない笑), iCASTは通る. NECデータサイエンス研究所でインターンを始めていて, 9時出社17時半退社の大変整った生活を送っていました. 内容は機械学習・最適化やメカニズムデザインあたり? マルチエージェントのイロハも教わる. 細かいことは言えない. 数理的な議論が毎日できてめっちゃ楽しかった. 夜は暇なので大学に戻ってVRの実験(ようやく本当にやりたかったやつの本実験!)を進める. 同時にリベットの実験にインスパイアされて前々からボンヤリと考えていた, 時間知覚の実験をスタートさせる. 夏休みが存在したのでキャンプとかしてました.

大学の友人たちと. 僕も含めみんな博士課程に進学した.

9月

インターンと実験な日々. 毎昼中華食べてた気がする. ジャーナルに投げてたやつは, Methodちゃんと書けてないのダメ出しをくらってリバイズ. 分野の常識知らないので試行錯誤ですね. 中旬に国際会議の口頭発表のため福岡へ. 論文はIEEEに載る. 福岡な方々にご飯連れて行ってもらったりして大変美味しかったし飲んだ. 翌日野尻湖でスケジュール辛かった. 大学の授業が始まる直前にインターンを終えたんだけど, 成果発表で「1ヶ月でこんなにやったの?」と称賛の言葉?をもらえた. ええ, 研究しすぎました. 3ヶ月分くらいのワークだったと思います… 論文になるといいな. ついでにSIという制御の学会に自己身体認知の話を提出しておく.

10月

量子力学と熱力学を主に学ぶ. 演習がっつりあるので普通に疲れるけど, 物理学の授業はかなり洗練されている(方だと個人的には思ってる)ので楽しいし辛い. 大学院物理の授業もとらないといけないので, 天体物理とかもちょこっと. わからん. 数式が読めるようになってきた. インターン時にお世話になった人にDARSに出した内容を話していたら良いアイデアをもらったので共著で論文を書くことに. 理論系をフル武装して(証明思いつくの大変だった), シミュレータをフルスクラッチで全部開発し直して, 先行研究のアルゴリズムとか実装してた. なかなか小気味よく動く.

11月

締切駆動型なので10月から進めていた研究をAAMASというマルチエージェントの国際会議に投げる. 普通に良い論文で主張できる事柄もけっこう強力だと思う. 自分の研究にちょっと自信をもつ. 後半は物理系のテストに追われる大学院生やってました. もうテストやだ. 気づいたら50日くらい連続で大学に通ってた. ややゾンビ化してたと思う.

12月

リバイズしてジャーナルに投げてた論文が返ってくる. N増やせだそう. 僕のキャパ的にけっこう大変なんだけど, 最近統計の話よく聞くのでもう少し頑張ることにする. 人を対象とした実験って疲れるんだけど, 参加してくれた人たちが「面白い研究ですね」って言ってくれるのは誇らしいんです. 国内学会(SI@大阪)で発表もしてたんだけど, 身体に対する意識ってやっぱり面白いと思う. あとは, 今後何の研究をすべきだろうかってけっこう真面目に考えてました. 誰かの言葉で考えると思考が偏るので, 全部言葉を定義し直して, 例えば「『誰も知らない誰かが解釈可能な現象』を生成する機構は記述可能だろうか」とかそういう命題. なんかよく分からない世界系ができてくる.

愛用していた器具たち. 実験はいつでも最高だ.

1月

新しいジャーナルの話が降ってきたので強化学習と絡めた研究したいなと思って基礎を叩き込む. 面白い議論ができるような気はする. 自己身体認知の実験もデータを一通り取り終えて解析フェーズへ. 実験に参加してくれた皆さんが本当に協力的で頭が上がらない. AAMASのレビューが返ってきて反論したんだけど落とされてしまった. トップカンファは難しいですね. 研究そのものは認めてもらっているみたいなので, リバイズしてIJCAIチャレンジします. さっきarXivに投げた.

総括?

改めて, 好き放題に勉強・研究してますね… やりたいことを精度良く把握・表現するのってかなりスキルがいることだと思うので, 色々と練習させてもらっているのが現状です. 抽象的な物事に思考を巡らせたいのであれば, 極端に具体的な現象を記述できるようになるべき, というのが最近の信念で, そういうスタイルを確立できればいいかな.