メイントラックで発表してきました!!人工知能の国際会議です.

写真は会場.

総じてとても楽しみました. 参加して本当に良かったです.

以下つらつらと感想とか. たぶん他の人が読めた文章ではない.


博士課程に入ってから初のオンサイトの国際会議である. IJCAI は実は2度目で, 最初は2019年マカオで開催されたもの. 修士2年のときのことである. 筆まめなので備忘録も書いている.

[IJCAI-19@マカオで発表してきました]

このとき, 帰りの飛行機から見えた雲の景色が妙に綺麗で感動して, 手広く人工知能の分野でやっていこうと決心したことをよく覚えている. それ以降, コロナをはさんだり, めちゃくちゃな数のリジェクトを食らったりしたが, また IJCAI に来ることになったんだ, なかなかに感慨深い.

採択率は相変わらずエグいことになっており, 今回は 679/4785=14.2% . 日本からのものに限定すると 10/81=12.3%. 国別で見ると採択数 11 位だそうで. submission 数は頭打ちになっているらしく, ここ数年ではさほど増えていない. 難しい会議であるには違いないんだが, 最近はちょっと違った感想をもっていて, アクセプトまでに時間がかかる会議の一つである. こういう捉え方ができるようになったのも, また少し感慨深い.

参加するまで気づかなかったのだが, トピックが人工知能全分野を扱うとはいえ, プランニングやらマルチエージェントやらの人たちそこそこの割合を占めるので, IJCAI は実質的なホームである. これまで「どこかに属している感」みたいなものを感じたことはなかったのだが, コロナで関係性が希薄だったとはいえ, このコミュニティで育ったのかなぁと思うことが度々あった. これも感慨深い.

実際, プランニングな人たちと度々ご飯したり駄弁ったりした. ICAPS-22 で best student paper award をとってるから, それも都合がよかった. AIJ の editor-in-chief にも挨拶できたし, 向こうも名前を覚えていてくれた. ちなみに, 来年PhD取るんだよねと言うとポスドクの話が出てくる. コネクションも方面にできて, 帰国までにブリュッセル, オックスフォード, ニューキャッスルにお邪魔することになりそうである. こうやって気軽に約束できてしまうのはパリにいるメリットの一つで, この時期にウィーンで IJCAI があって本当によかった. 英語が堪能でなくても, coffee break や reception で友人はできるのだ. みんなコロナで苦労しているからね.

(student reception が謎に延期したので, その場にいた学生でご飯を食べにいった.)

もちろん会議に参加していた日本人ともたくさん話をした. というか久しぶりに日本語をオフラインで話した. 国際会議で日本人が群がっているのがよくないみたいな話はもっともだが, 日本でコネクションが強い人間ではないので, こういう場所に来る人とは挨拶くらいはしたい. 要はバランスの話である.

発表の反響はぼちぼち. 今回は OTIMAPP という時間非依存のマルチエージェント経路計画の話をしたんだが, 19のときと違って pathfinding people が全然いなかったのが痛い. ポスター等も無難に終えた. まあ, OTIMAPP はウケる場所には相当ウケるのを知っているので, それはそれでいい.

他の発表もワークショップやチュートリアルを含めて面白そうなものをつまみ食い. 特に今回の keynote はめっぽう面白いものが多かった. こういう大きい会議で vision-driven かつ evidence 豊富な keynote をできるレベルが, 一つ目指すべきところなのだろうね.

ウィーンはとても良い街で, パリよりは絶対に住みやすそうである. 街はコンパクトで, ご飯はやや高めだが美味しく, 英語が多くの場所で通じて, 交通は便利で, 水がとても美味しい. なんなら住みたい.

宿は Airbnb でとった. コスパも良く, それなりに気に入った. 会場までの道のりで通る公園もとても良き.


というわけで, 会議自体も食事も観光も人間関係も, ウィーンを去るのが名残惜しかったほど全方面で楽しんだ.

また会おうね.